工学者/作家の森博嗣さんは、
「発想力」について
次のようなことを書いています。
「この発想力は、何度も述べたように、数学の応用問題で必要とされる学力である。しかし、どうすればその力がつくのか、指導はしてもらえない。もちろん、数学の教科書にも、発想のし方についてはひと言も書かれていない」
「こんなに大事なものなのに、どう勉強すれば良いのかわからない。(略)そんな方法は存在しないからだ。せいぜい、『考え続けることが必要だ』、というくらいしか言えない」
「算数や数学の応用問題が難しいのは、すぐに計算ができないという点にある。そのとき、子供たちは、何をして良いのかわからなくなる。
このように、どうしよう、と迷っている子供を、今の大人たちは放っておかない。『どうしたの?』『何がわからないの?』と寄り添ってしまうはずだ。だが実は、この『わからない』『迷っている』という状態をいかに長く体験させるかが、『勉強』なのである。僕の経験では、とにかく考え続けているうちに、ふと思いつくものがあったからだ」
※下線坂内
(森博嗣『勉強の価値』、2020)
僕も基本的にこの考えに賛成です。
とくに下線の箇所、つまり
すぐに教えてあげようとしないこと
は極めて大事だと思っていて、
授業でも日々それを実践しています。
一方で、今日こんな記事も見ました(☟)。
(「6歳の子供でも稼げるAI時代、副業YouTuberが明かす『将来生き残るための4箇条』」、日刊SPA!、2025.3.15配信)
この中で筆者いわく、
「例えば、AIによる自動運転でタクシー運転手の仕事がなくなるなら、あなたならどうやって稼ぎますか?(略)
自動運転1つでもこれだけの稼ぐアイディアが浮かびますし、ChatGPTに聞けばもっと良いアイディアを出してくれるでしょう」
「(ChatGPTを試してみたところ)”移動型カフェ・レストラン”や”観光ガイド付きの自動運転ツアー”という面白いアイディアを出してくれました。5年以上お金を稼ぐ方法を発信するYouTubeをやってきたので、こういう発想力には自信があったのですが、どうやらもうChatGPTに負けてしまっているようですね。トホホ・・・。」
※下線坂内
ならば、
発想することはもうAIにしてもらえればいいじゃないか!
はっきり主張してはいませんが、そう示唆していますよね。
瞬時に、無限にアイデアを生成してくれますから。
すでにそういうことを
好奇心をもって
でも抵抗なく
とっくに実践している人がたくさんいることも知っています。
僕のやっていることは
時代遅れな知性なのか?
人間とAIの共生
なんていうけど、
それは言うほど生易しいものなのか?
僕にはまだ考えの整理がつきません。

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