あれは小学5年か6年のときでした。
ぼくは本当に音楽が苦手な子どもでした。
音符・楽譜などまったく読めず、リコーダーも鍵盤ハーモニカも何が何やらでした。
みんなで一緒に吹くときにはひたすら吹くまねをしていました。
笛のプリントというのがあって、1曲ごとにできるようになったら先生の前で演奏して、合格したらどんどん先に進むのですが、ぼくは全然進みません。
ある放課後、ついに居残りになってしまいました。
時間をやるから各自練習せよと。できたら先生にチェックをもらって、ちょっとでも先に進むようにと。
あ~あ。やだなあ。そう思って音楽室に行きました。
しかし・・・
音楽室にはほかにも残された子がいっぱい。すでにわちゃわちゃした雰囲気。
先生の前には、チェックを受けるために並ぶ子どもたちの行列。
ぼくは、お喋りとかして全然練習せず、その日は1曲も進みませんでした。
結局みんなが20枚くらい終わらせる「笛のプリント」、ぼくは2枚も終わらせられずに小学校を卒業しました。
・・・・・
自学は大事。
それを考え続けていたら、しかし、遠い昔のそんな記憶がよみがえりました。
自分で練習しろ。と言っても、当時のぼくならこう言うでしょう、
「・・・どうすればいいのか全然わかんないよ。」
繰り返しですが自学する力をなんとか育てたい。
でも放っておけばいいなら苦労はしない。
その間の溝を埋めるすべを、ずっと考えています。
なんだろう、必要なのは場の雰囲気とか、圧とか、モチベーションを上げるお話とかなのかなあ。
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